「総選挙の争点、自民党から共産党まで『分配』を叫ぶだけでいいのか」【メルマガVol.268】

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<今号のメルマガ本論抜粋>
■「新しい資本主義」の自民党も分配優先の立憲民主党も中国と同じ道を目指すのか

 1014日、衆議院が解散された。19日からはいよいよ衆議院議員総選挙が始まる。投開票日は31日だ。
 自民党から共産党まで、どの政党も「分配」を声高に叫ぶ。
 目標は「格差是正、分厚い中間層の形成、賃金上昇......」。そしてその手法としては「現金給付、財政出動、特定分野への税投入、教育や大学機関への投資、富裕層や大企業への課税強化......」とほぼ似通っている。
 ちょうど同じ時期に、中国では習近平国家主席が「共同富裕」という国家方針を掲げた。その内容が、なんと今、日本の自民党から共産党まで掲げている政策と似通っているんだよね。
 つまり岸田政権が目指す「新しい資本主義」や立憲民主党が目指す「分配なくして成長なし」路線というものは、つまるところ中国と同じような経済政策をやろうとすることなのか。


■30年経済成長していない日本は本当に資本主義が行き過ぎたのか
 岸田文雄首相は、これまでの新自由主義から転換し、新しい資本主義を目指すと言う。立憲民主党はそもそも安倍政権の経済政策を全否定し、分配することで成長を目指すと言う。一部インテリの間でも、資本主義の否定がブームとなっている。
 ところが、だ。
 日本経済は1990年頃、今から約30年前からまったく成長していない。
 GDPはもちろん、賃金も、株価もずっと横ばいだ。賃金は下がってすらいる。
 他方中国はもちろん、世界の先進国は皆成長している。
 こんな差ができたのは、資本主義が行き過ぎたのではなく、日本では資本主義が進んでこなかったことが原因なのではないか?



「成長は不要」と言い放つインテリよ、一般の国民にとって経済成長は必要だ
 大学教授という立場で安泰な暮らしをしているインテリの中には経済成長など不要だと言い放つ者が多い。その方がかっこよく見えると思っているのかもしれない。
 ただ、そういう斜に構えた物言いをする前に、「まずはお前たちの給料を日本の低所得者レベルにまで下げてから言え!」って言いたいね。
 多くの国民はやはり今日より明日が良くなることを願っている。自分たちの給料が上がることを願っている。
 もちろん高所得者から富の移転をしなければならないが、それだけで国民全体が満足いく暮らしをすることはできない。


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<本論内容一覧>

■「新しい資本主義」の自民党も分配優先の立憲民主党も中国と同じ道を目指すのか


■30年経済成長していない日本は本当に資本主義が行き過ぎたのか

■「成長は不要」と言い放つインテリよ、一般の国民にとって経済成長は必要だ

■イノベーションを生み出すために欠けていること

■タクシー業界は守られるが国民全体の利便性は犠牲になる「ウーバー問題」

■成長やイノベーションを阻害する日本の役所の大問題

■企業に補助金を出すだけで安心するな、必要なのはやはり「改革」だ!


<その他コーナー(秘書・編集部執筆のコーナーです)>
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