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<今号のメルマガ本論抜粋>
■オリパラ開催問題は「問題解決の授業」の格好の教材
東京オリンピック・パラリンピック(オリパラ)の開会式まで2カ月に迫ったこの時期に、これを開催すべきかどうかの議論が盛り上がっている。
IOC(国際オリンピック委員会)のトーマス・バッハ会長は「オリンピックの夢を実現するために誰もがいくらかの犠牲を払わないといけない」と発言し、またジョン・コーツ副会長は日本に緊急事態宣言が出されている中でも開催すると断言。
日本政府も、オリパラについて「安全・安心な開催に向けて準備をしっかりと進めていきたい」(加藤勝信官房長官)という姿勢を崩していない。
一方、国民の間で開催に対する不安感、反対論が大きくなっていることを受けて、開催反対を表明する著名人も増えている。
経済界では楽天グループの三木谷浩史会長兼社長が海外メディアの取材に対し「開催は自殺行為だ」と中止を主張し、ソフトバンクグループの孫正義会長も「今、国民の8割以上が延期か中止を希望しているオリンピック。誰が何の権利で強行するのだろうか」と開催反対を主張した。
・オリンピック・パラリンピックはやるのか、やらないのか。
・やるなら、どのように進めるのか。
これは本メルマガ「問題解決の授業」の格好の教材だ。
困難な課題がある物事をどのように進めるのか。困難な問題をどのように解決すべきか。
困難な壁にぶち当たったときに、それを中止するのは簡単だ。しかし、諦めるのはいつでもできる。まずはその壁をどのように乗り越えるかを考えることが、これからの時代に必要不可欠である問題解決能力を磨く最高の訓練になる。
5月23日(日)の午後、ラグビー日本選手権が行われた。高校でラグビー部に所属している三男が、僕の横でテレビ観戦していた。
パナソニック対サントリー。
パナソニックには、今季でラグビー選手人生をいったん中断し、医師の道を歩むことになった日本代表福岡堅樹選手がいる。サントリーには、ラグビーワールドカップで大活躍したニュージーランドオールブラックスのヴォーデン・バレット選手がいる。
ラグビーファンにとっては最高の試合だ。
テレビで歓声が沸くたびに僕は視線をそちらに向けつつ、僕は好試合の雰囲気を感じながら、仕事をしていた。
そして結果はパナソニックの勝利!!
■観客入りのラグビーの試合も感染対策のうえ実施されている現実
試合を終えた後、選手たちは相手チームの健闘をたたえ合い、軽いハグを交わしている。笑顔で軽く声を掛け合っている。もちろんマスクはしていない。
中にはマスクをあご下にかけている選手もいた。他方、周囲のスタッフたちはマスクをしっかりと着けていた。
観客は、キャパシティーコントロールによって人数制限はしているものの、ゆうに数百人レベルを超えている。
落ち着いたところで選手たちはマスクを着けだした。そのまま表彰式においてトロフィーの授与。ところが記念撮影になるとマスクを外して、ウォー!! と雄叫び。
ちゃんと、大規模イベントができているじゃないか!!!
観客サイドには、人数制限に加えて感染対策をしっかりと講じているのであろう。
選手サイドにも、ハグやマスクなし談笑や雄叫びなど若干ウンっ?? という場面はあったものの、そもそもラグビー自体が選手同士が激しく接触するスポーツ。それを踏まえて必要な感染対策をやっているのであろうから、試合後に軽いハグや談笑があっても問題はないと考えているのだろうが、ここは世間に対する「見え方」として問題があると感じた。
ただ、いずれにせよ、このクラスの大規模なスポーツイベントが緊急事態宣言下においても実施されたのである。
外国から選手や関係者が来ることや、全体の規模に違いがあるものの、今回のラグビー日本選手権クラスのイベントが複数同時開催されるようなものがオリパラだと考えれば、それは絶対に実施不可能なことではない、と感じた。
どのように実施すべきなのか、まだ考える余地がある、と。
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<本論内容一覧>
▼オリ・パラ開催問題は「問題解決の授業」の格好の教材
▼観客入りのラグビーの試合も感染対策のうえ実施されている現実
▼オリンピック・パラリンピック「中止」論の理由とは
●「感染拡大につながるおそれがある」という理由
●「医療に過大な負担をかける」という理由
●「国内一部業種の営業自粛との公平性」という理由
●「政府やIOCの姿勢への国民感情」という理由
▼「感染症に強い社会の構築」を旗印とし、国民感情にも配慮するメッセージを
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