アフガニスタンでタリバン政権再樹立。 「世界の何処でも西側の価値観が絶対、というわけではない」【オンラインサロンダイジェスト】

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アフガニスタンでタリバン政権再樹立。「世界の何処でも西側の価値観が絶対、というわけではない」
混乱するアフガン情勢に対する塾生の質問に橋下が回答した。オンラインサロン《橋下徹の激辛政治経済ゼミ》でのやり取りから一部を紹介する。

橋下徹「世界の何処でも西側の価値観が絶対、というわけではない」

【塾生A】
アフガニスタンでタリバン政権再樹立になりました。混沌な状況になるのかな、と思ってましたら、政権移譲が行われるまでは略奪を防ぐため兵士をカブール外に待機させておいたり、政府の女性職員や日本が育てた女性アフガン警官は「今後も治安維持のため必要だ。」と女性の権利を認める発言をするなど、ISISみたいな無秩序な行動ではなく、国際的な目も少し意識した政権運営をするつもりなのかな、と感じました。
米国にとってはこれ以上、お金も人員も割きたくない状況でしょうから、再度派兵してタリバンを殲滅させる戦略より、逆に政権を認めて、少しでも西洋的な価値観(女性の権利等)を受け入れた運営をするよう譲歩させる戦略?には賛成です。
新タリバン政権下で人権抑圧等が行われてメディアがクローズアップすることになれば、撤退を支持していた米国民も再度派兵してタリバン殲滅を望み、さらに米共和党も盛り返して中間選挙の結果に影響しそうな気がしますが、撤退には賛成です。

【橋下徹】
いきなり西洋的ということは困難なのかなと思います。中国がすかさず関与してきたのでその方向かと。
ただし以前のタリバン統治より前に進めばよりましな選択として是認するしかないですね。

【塾生A】
中国はアフガン政権と友好関係を築くことでアフガンと中国に挟まれるインドにもプレッシャーを与えることができるという論説もありました。
女性の権利を守ることを主張しているのは国としての承認を得るための戦略で、ロシア外相も承認の条件の一つに女性の権利を認めること、を電話協議で提示したとのことなので、仰るように、西洋的ではなくてロシアや中国寄りに動いてると感じました。

【橋下徹】
世界は西洋が絶対というわけではないんですよね。僕は西洋的価値観がいいですが、中ロは別の価値観です。中ロの価値観を無理矢理変えるなら戦争しかないですが、それは絶対にダメ。そうなると崩壊するのを待つしかありませんね。
こちらがいくら制裁を加えても向こうの経済が崩壊する兆しが見えません。

【塾生A】
タリバンも人権侵害や暗殺、報復なしの統治さえすれば国家として承認される可能性もあるんですから、影ながらお祈りいたします。

【橋下徹】
そうです。中ロもイランも国家承認されていますからね。時代や地域の状況によって妥当する政治体制は様々だということです。
我々の価値観が普遍だと言うのは簡単ですが、現実はもっと複雑ですね。

【塾生A】
あ!笑
まさに中国もロシアも、内部戦争や闘争を経て国際社会から渋々?承認を得た国々でありました。ありがとうございました。

【橋下徹】
そうです。中国共産党の歴史など凄まじいです。

※本稿は、オンラインサロン《橋下徹の激辛政治経済ゼミ》における塾長・橋下徹と塾生との最近の議論の中から、一部を抜粋し、再構成したものです。《橋下徹の激辛政治経済ゼミ》では、いつもこのような活発な議論が展開されています。橋下徹と議論してみたい! という方はぜひご入会ください。

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