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<今号のメルマガ本論抜粋>
■他人から信頼を得るのはしんどいこと
他人から信頼を得る、というのはほんと難しいものです。僕自身、ある特定の人からは強く信頼してもらっていると自負していますが、そうでない人からは、もう無茶苦茶罵られていますからね。
まあ僕の本業は弁護士。依頼者からの信頼があれば十分です。メディアでの発言に関しては、信頼してもらえることもあれば厳しい非難の対象になることも承知済みです。加えて、一度政治家をやってしまうと、政治的に対立するスタンスの人からはボロクソに言われることも覚悟しておかなければなりません。
それでもできる限り信頼してもらうように努めることは、人間社会で生きていくためには必要なことだと思います。
ここで重要なことは、信頼というものと、個別の言動の正当性や賛否、結果の出来不出来は完全にリンクしていないということです。
もちろん日々の言動の積み重ねによって信頼というものは築かれていくのですが、一度強固な信頼が築かれると、個別の言動の賛否や結果の出来不出来とは関係なく、信頼というものは継続します。他方、信頼が築けていなければ、どれだけ正しいことを言ってもなかなか支持されません。そして信頼を損ねる言動があると、長い年月をかけて築いてきた信頼も一瞬にして崩れてしまいます。
これらの点をしっかりと認識しておくことが必要です。
ゆえにその主体の個別の言動が正しいのかどうかの前に、その言動をしている主体が信用できるのかどうかが先に来るのです。
この点について、日本の政治家、特に菅政権の認識が弱い気がします。
■実は橋下家の子供たちも政府の発信を信用せず......
菅政権・日本政府は、今、ワクチンに関するデマ情報の打ち消しに必死です。
首相官邸もツイッターを通じてデマ情報を否定する情報を発信している、河野さんもテレビやネットを活用してデマ情報を否定することに尽力しています。
しかし、その情報発信が国民に浸透しているかといえば甚だ疑問です。
特にワクチン接種の普及率を高めるためのキー層である若者たちの多くが、政府からの情報発信を信用していません。
「ワクチンを普及させたい政府側が、ワクチンのマイナス情報を否定するのは当然のこと」
「マイナス情報が出た瞬間に、政府がそれを打ち消すのはかえって怪しい」
「マイナス情報に関しては長々とした説明があるのに、政府のそれを否定する文言は数行だけ」
「そもそも100年後に絶対大丈夫だと何の根拠があって言い切れるのか」
実はうちの子供たちもこのような論調で政府の言っていることを信用していないんですよね。
まあ、今は自分たちで色々な情報収集をしながらワクチン接種をする意思を持つようになっているようですが。
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<本論内容一覧>
■橋下徹の「問題解決の授業」特別編集版
▼特別区長の訴え「ワクチンが足りない!」
▼豊島区のクリニックで板橋区や埼玉県の患者が接種を受けている
▼現実にはすでに東京への重点配分はなされている
■橋下徹に聞きたい!「問題解決の授業」実践編
▼決定的に重要なのは「誰がそれを発信するか」
■橋下徹「なぜ菅政権は実績があっても信頼感が低いのか」
▼もともと成熟した民主国家においては政治が信頼を得るのは至難の業だが......
▼コロナ感染のダメージが小さい若者たちは政府の情報に疑問符
▼医療が逼迫しメディアの大批判を受けても支持率が高い大阪・吉村知事
▼メディアを通じて有権者と徹底して対話する姿勢
▼しかし一瞬で崩れるのも信頼関係
<その他コーナー(秘書・編集部執筆のコーナーです)>
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■編集後記
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2021年6月29日、「実行力」「交渉力」に続く、橋下徹の「力」シリーズ第三弾、
「決断力 誰もが納得する結論の導き方 (PHP新書) 」が発売されます!
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